経路は、先に飛べないものを落とす
多数機の経路は、点を結ぶパズルではない。規制と地形と気象と電池とポートの占有を先に外せ。そのあとで時間とエネルギーと危険を比べる。この章は教育である。実機の制御でも、認証された計画器でもない。
トラック併用と、純ドローン網
研究が多いのは、トラックとドローンを組ませる形である。巡回セールスマンにドローンを足したTSP-Dや、その一型であるフライング・サイドキックは、トラックが客を回り、ドローンがトラックから出て一軒を運び、また会う。トラックは動くデポであり、航続のリセットだ。複数の地上車両へ広げたものが、ドローン付き配車の問題として語られる。MurrayとChuの2015年の定式は、その系統が繰り返し引用する起点の一つだ。ここでの参照は書誌レベルで、式は再導出しない。借りるのは、航続が便を硬く区切る、という構造だけである。
純ドローンの網は別の問題だ。デポとポートは固定で、航続のせいで着陸を何件も鎖にする経路は、たいてい成り立たない。便は一軒か二軒の出撃になりやすい。客の時間窓に加え、パッドの時間窓がある。風と積載でエネルギーが変わり、電池交換の時間がある。空域の容量は、車両のキログラム容量とは別である。最適化は、四十軒の巡回というより、出撃の割当と時刻のスケジュールに見える。Dell'Amicoらの複数ドローンのモデルは、発射と回収の順序を無視すると航続を超えた実行不能が出る、と示している。順序は幾何の飾りではない。
硬い制約を先に外す
先に落とすのは、払えば通ってよいものではない。規制空域。禁止と制限、空港の面、一時的な飛行制限。地形と障害物。地図の直線は、垂直の余裕を持った経路ではない。気象。風、降水、視程、気温の最低条件を割った弧は、費用ではなく不存在である。電池。予備と、帰りか代替巣を含めて届かない弧も不存在だ。ポートの占有。一つの面は、取扱いの区間に到着か出発を一つしか受けない。これらを高いペナルティにすると、ソルバは追い詰められたとき禁止空域を金で買う。それはモデルの誤りだから、弧を消してから目的を置け。
目的は、そのあとだ。時間。客や臨床の時計。エネルギー。費用と、電池の寿命。危険。経路の下の人口密度と、代替がどれだけ複雑か。三つを一つの重みに溶かしてから驚くのは、速い経路が学校の上を通ったときだ。重みは見える選択にしろ。危険を時間に勝手に換算したスコアは、誰が何を捨てたか分からなくなる。純ドローン網では、トラックの運転手の待機と違って、空中の待ちがエネルギーを食う。安いスラックとして待つを残すな。待てるのは、エネルギーとパッドの両方に枠があるときだけだ。
衝突は時空間にある
衝突は点ではない。二本の航跡が平面で交わっても、時刻が分離の余裕より離れていれば、同じ場所を使ってよい。逆に、平面では端でしか会わない共有回廊や単一のポートは、時刻が重なれば衝突する。間隔は四次元で、緩衝を含む。デコンフリクションは、線をずらす絵ではなく、誰がいつその体積にいるかの表だ。ホバリングで待つ解決は、前の節のエネルギーを使用している。トラック経路で待ちが安いからといって、マルチコプタの待ちが安いことにはならない。
ポートの予約は、空域の制約と同じ硬さで置け。到着の幾何がきれいで、着く分に面がふさがっていれば、その便は存在しない。天候の窓が開いて一斉に合法になるとき、詰まるのは空の広さより時刻のスロットである。多数機を「それぞれの最短」で同時に解くと、全員が同じポートの同じ分を答えにする。それを見てから間隔を付けるのは、順序が逆だ。枠を先に置き、枠に入る出撃だけを残せ。残らない需要は、ドローンの失敗ではなく、その時間の容量の正直な答えだ。
教育であって、制御ではない
この章が示すのは、決定の順序だけである。飛べない弧を消し、ポートと空域の時刻を確保し、そのあとで時間とエネルギーと危険を比べる。それは教材の模型であり、実機へ上げるミッションファイルではない。衝突の緩衝も、予備の分数も、ここには数として置いていない。それらは機体と、承認と、その日の空域で決まる。論文の最適解は、論文が置いた制約の中の最適であって、あなたの町の許可ではない。書誌を読んだことを、飛行の許可と取り違えるな。
モータへ送ってはいけない。地上局の「実行」を押す入力にしてもいけない。認定された手順、実際に存在する監視、計画を拒否できる運航系が無い場所で、この文章を間隔の根拠にするのは危険である。デモで二機がすれ違ったことは、網のデコンフリクションが動いている証拠にならない。私は、この章を読んでから機体をアームする人間を信用しない。アームの前にあるべきは、その場所の最新の規則と、その機体の飛行規程と、その便を拒否する権限である。模型は思考の順番を教える。空の責任は負わない。教科書の弧を、そのままアップロードせなさい。
- Murray and Chu, 2015 — The flying sidekick traveling salesman problem
トラックとドローンが配送を分ける最適化として、繰り返し引用される論文である。この棚の読みは書誌レベルで、本文の再計算はしていない。
- Dell'Amico et al., 2021 — multiple flying sidekicks
複数ドローンの発射と回収は、トラックが止まっているときの順序付きスケジュールだと要約できる。順序を無視すると航続を破り得ると、著者らが述べている。式の検証はこの章の範囲外である。
- SESAR Joint Undertaking — U-space
U3に、高密度での衝突検知の支援や検知回避の自動化が挙がる。研究と制度の階段であって、この章の文章を実装したことにはならない。
- NASA UTM fact sheet
低高度の混雑管理を、配送を含む概念とともに説明する公開資料である。容量は空域側のサービスで、教材の経路図が代わりにはならない。